2018/03/20

ベイビー・ドライバー / Baby Driver


【物語】※ネタバレあり

ベイビー(アンセル・エルゴート)は凄腕のドライバーで強盗専門の逃がし屋だ。ドク(ケビン・スペイシー)という男が強盗を計画し、強盗を人選して、強盗を実行させる。ドクとベイビーは上手くやっていたが、バッツ(ジェイミー・フォックス)という凶暴で猜疑心が強い男を計画に加えた時に全ては破綻する。バッツはベイビーが気に入らない、ベイビーにつきまとい、ベイビーの恋人の存在も探り出したりする。不協和音が響く中仕事が始まる。逃走中にベイビーはバッツを殺し、全てはシッチャカメッチャカ。悪党は全員死にベイビーは逮捕されるが、数年後出所し恋人に出迎えられる。
【点数】50点(100点満点)
【感想】※ネタバレあり
観てる時はさほど退屈しない映画だ。ただそれだけの映画。芯がない。なども観たり心が動く映画では決してない。音楽とカーアクションと設定だけで一見スゲー面白く感じるがそれは表面だけだ。
この映画の登場人物は薄っぺらい。ベイビーがどういう人間か説明する為の存在、もしくはこんなベイビーのシーンを撮りたいから作られた存在、以上のものではない。それ以上の意味を与えられていない。ただの記号だ。もしくはRPGに出てくる街の入口にいるキャラクターその程度の存在でしかない。だから物語が弱く薄い。
例えば、恋人。少し前に知り合いちょっとデートしただけの男が、重大な犯罪に関わっている事を知っても一緒に逃走し、そして出所するまで待っている。それでいてルックスも性格も良い。酷すぎる。
そしてベイビーが面倒を見ている車椅子で喋れない黒人の老人。ベイビーとは親子のような関係だ。ベイビーが凄い優しい奴というのを強調するためだけの存在。だから一見して分かる可哀想な特徴を詰め込まれている。そこになんの物語もない。
ベイビーが逃走を決意した時に、老人を施設の玄関先まで連れていき懐に今まで溜め込んだ金を放り込み、テープレコーダーに老人の名前や注意事項を録音する。というシーンが有る。そこでパンにピーナッツバターを塗るときは隅々まで、というのを付け加えろと言う。息子同然の男がこれから警察と犯罪者から追い回され死ぬか生きるかという決死の逃避行をしようとする時に、心配しているのはピーナッツバターの事。そんな事あるか?
万事がこんな感じだから物語がない。」



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