2014/08/15

キリングゲーム/Killing Season


【物語】※ネタバレあり

 エミール(ジョン・トラボルタ)はセルビア人だ。民族浄化にあい母と妹をレイプされ焼き殺された。エミールは軍に入り母と妹を殺したクロアチア人やボシュニャク人に同じことをした。彼の部隊はサソリと呼ばれた。
 ある日、サソリが運営する捕虜収容所にベンジャミン大佐(ロバート・デ・ニーロ)が指揮する米軍の部隊がやってきた。彼らは捕虜収容所を開放し、サソリたちを捕虜にした。だがベンジャミンたちは彼らの蛮行が許せなかった。サソリたちを独断で処刑する。エミールも弾丸をブチ込まれた。だが死ななかった。
 エミールはベンジャミンの行方を探した。18年後、ベンジャミンを見つけた。ベンジャミンは女房に捨てられ山で孤独に暮らしていた。
 エミールは、ベンジャミンに近づき、狩りに誘い出す。そして山の中で突如、正体を明かし、ベンジャミンに矢を放つ。エミールはベンジャミンを捕らえ拷問し、過去の罪を懺悔しろと迫る。ベンジャミンは拷問中に隙をつき逃げ出し、逆にエミールを捕らえ拷問する。が、エミールに隙をつかれまた捕らえられる。 二人はそんな戦いひたすら繰り返す。二人がいい加減に満身創痍になった頃、ベンジャミンも処刑の話をエミールに話し、二人は打ち解けあう。そしてエミールは国へ帰り、ベンジャミンは山を降りて疎遠だった息子夫婦に会いに行く。

【点数】
35点(百点満点)

【感想】※ネタバレあり
 つまらない。ひたすら、交互に相手を捕まえて拷問し、隙をつかれて逃げられ、逆に捕らえられ拷問される。というのを繰り返すという映画。上映時間は91分だが相当長く感じる。山の映像が美しいのが救い。
 エミールがベンジャミンを捕らえて拷問するたびに、懺悔しろ!懺悔しろ!と迫るのだが、懺悔の内容は冒頭で見せられた通りなので、最後の最後にベンジャミンが懺悔するが観客はもちろん知っているので、何のインパクトもクソもない。
 アクションもなんてことはなく、二人のキャラクターが深く掘り下げられることもない。特にエミールが殺されかけた復讐だけで18年もかけてベンジャミンを探して、わざわざアメリカにまでやってくるのがあまり理解できない。できない。普通ならわかるが、エミールはセルビア人で民族浄化で家族を惨殺され、ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争に身を投じた男だ。執念の復讐の相手には家族を殺した相手がふさわしいのではないだろうか。
 最後はベンジャミンに殺してくれと急に泣き言をはじめ、何故か二人は打ち解け理解し合う。そして理解できない結末を迎える。

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