2016/08/30

レッド・ファミリー / 붉은 가족


【物語】※ネタバレあり
 北朝鮮の四人の工作員が、韓国に送り込まれた。任務は脱北者の暗殺や情報収集、スパイだ。
 四人は祖父、息子、嫁、その娘という家族を演じて、任務を遂行していた。


 任務は非情だ、赤ん坊でさえ殺さなければならない。だがどんな任務でも遂行しなければ、北朝鮮に残された家族が死ぬ。四人は良心を殺しながら生きていた。
 隣には似たような構成の家族が住んでいた、浪費癖のある嫁のせいで喧嘩が絶えない家族だったがなんだかんだ仲良く暮らしており、四人は自由に感情をぶつけあう姿を羨んでいた。
 隣の夫婦の息子チャンスは、娘役のミンジに苛められているところを助けられたのをきっかけに両家族はだんだんと交流していき、四人は交流を通し絆を強めていく。
 ある日、息子役のキムの妻が脱北に失敗したという情報がはいる。嫁役で四人のリーダーのスンへは手柄を上げて挽回するしかないと考え、独断である暗殺を行う。 しかしその対象は北朝鮮のダブルスパイだった。四人は処刑を待つだけの事態になった。
 四人ののボスは隣の家族を殺し、忠誠を示せばせめて、北朝鮮の家族は助けてやろうと言った。
 四人は隣の家族を殺すため無人島の旅行に誘い出した。だが殺すことが出来なかった。
 四人は監視役のチームを拘束し、そして哀願した。自分たちの命だけで北の家族を助けてくれと。監視チームも所詮は四人と同じ立場だった、彼らの哀願は受け入れられた。
 漁船の上で四人は針金を手に通され繋がれた。もう死がそこまで迫っているという時に四人は喧嘩を始めた。それは隣の家族がある日していた喧嘩の模倣だった。最期に本当の家族のように喧嘩をしたのだ。喧嘩が終わるとひとりひとり自らの手で命をたった。最後に娘役のミンジが残った。ミンジは泣きながら、父さん、母さん、お爺ちゃんと叫びつづけた。
 隣の家族は翌日目覚めると四人が消えていることに気がついた。帰って四人の家を尋ねるがもちろん誰もいない。
 チャンスはまた苛められたが、いつも助けてくれたミンジはいない。だから彼は反撃した。
 苛めっ子は思わぬ反撃にあい、道端の石を掴み振り上げた。だがその振り上げた手を掴んだ少女がいた。ミンジだった。
【点数】80点(100点満点)
【感想】※ネタバレあり
 最初、短い予告編を観た時、コメディだと持った。だが違った、違ったんだ。滑稽な人間の物語だった。
 赤ん坊を殺さなければ、自分の家族が殺される。そんな非情な立場の工作員たちの葛藤が物語だ。殺しのシーンも生々しい。
 最後の喧嘩のシーンは滑稽だ。彼らが憧れた喧嘩も結局のところ模倣だ、偽物だ、滑稽すぎて涙が出てくる。 ほとんど救いがない。が、ミンジが生き残ったのだけが、かすかな救いだった。これがなければ、本当にどうしていかわからない。