2014/08/22

ワイルド・レンジ 最後の銃撃/Open Range


【物語】※ネタバレあり
 チャーリー(ケビン・コスナー)は南北戦争で殺しの腕を買われ、特別な部隊にいた。その後は西部に流れてきた。西部でも殺しの腕を買われ血なまぐさい仕事をしていた。だがある日嫌気が差した。


 今はカウボーイだ。年寄りのボス(ロバート・デュバル)と二人の若者モーズとバトンの四人で遊牧の旅を続けている。
 ある日、モーズが近くの町に買い出しに行ったが帰ってこない。ボスとチャーリーは町に様子を観に行った。するとモーズは喧嘩が原因で留置場にブチ込まれていた。
 喧嘩の理由は町の有力者で大牧場主のバクスターだった。彼は遊牧をしているカウボーイの牛に牧草が食い荒らされるのが我慢できないのだ。
 カウボーイが町に近づくと、手下の無法者たちをつかい牛を奪いカウボーイたちを殺したりしていた。手下には町の保安官も含まれている。
 チャーリーたちが牛たちの元に戻ると、すでにバクスターたちの手下が遠くから彼らを監視していた。ボスは襲撃は避けられないと判断し、その手下たちの野営地をチャーリーと二人で奇襲した。奇襲は成功したが、手下たちの残りはすでに襲撃に向かっていた。
 ボスたちがもどると、モーズは殺され、バトンは重傷をおっていた。二人は町の病院にバトンを運びこんだ。
 チャーリーとボスは報復のために、バクスター一味と対決することを決める。チャーリーはバトンを治療してくれた医者の妹とに一目惚れし、決闘の前に思いを告げる。
 二人はバクスター一味を町のはずれの厩舎に決闘の為に呼びだす。多勢に無勢で二人は死ぬ覚悟でもあったが、チャーリーには勝算もあった。数が多いのでバクスター一味は油断している、そして自分に匹敵するようなガンマンは多くても二、三人それさえ先に殺してしまえば、他の素人たちとは互角に戦える。
 バクスターたちは8人でやって来た。野良犬を殺すようなつもりで。チャーリーは事前に聞いいていた一番腕が立つ男に声をかけながら無造作に近づいた。そしていきなり撃ち殺した。決闘が始まった。
 チャーリーの予測通り、ほとんどの手下たちは素人同然だった。二人は互角に戦った。
 チャーリーの予測外のこともおこった。バクスター一味を快く思っていなかった町の住人たちも、手に銃をとり、バクスター一味に散弾を食らわせ始めたのだ。町は戦場に変わった。
 バクスター一味は一人残らず、町の人間と二人に撃ち殺された。野良犬のように。
 ボスは牛を売り町の酒場を買い取ってカウボーイを引退することにした。チャーリーもまた医者の妹の為にカウボーイを引退することにした。
 
【点数】65点(百点満点)

【感想】※ネタバレあり
 長い。悪くないし、面白いが長すぎる。ケビン・コスナーが前に監督したダンス・ウィズ・ウルブズよりは短いが、長すぎる。約2時間20分。
 特に最後の部分が長い、スパッと終わればいいに、ケビン・コスナーとヒロインの恋愛部分が長い。それ以外にも、大雨で犬を助けたりとか、とにかく無駄なシーンが多い。テンポが悪い。
 最後の銃撃戦が20分あるのは良い。それは意味があるからだ。だがその前の2時間は長い。最低、30分は削って二時間以内に収めたほうが良かったと思う。そんなに長い時間をかけて描くような物語じゃない。
 この西部劇はケビン・コスナーとヒロインの恋愛部分を除けば、非常にリアルな西部劇だ。牧場主ともめる理由や、最後の銃撃戦のリアルさはものすごい。最後の銃撃戦だけでこの映画の価値を爆発的に上げているだろう。
 二対八人という西部劇にはありがちな多勢に無勢の展開、映画的ではるがリアリティのかけらもない展開だが、腕の立つのさえ先に殺してしまえば、あとの連中は素人同然なので、互角に戦えるはずだという作戦が非常にリアリティを与えている。
 言葉通りケビン・コスナーは決闘の開始前にズカズカと、バクスター一味に近づき一番腕が立つ男―キム・コーツが演じている―をいきなり撃ち殺す。キム・コーツは銃さえ抜いてないのに死ぬ。
 観客もバクスター一味も唖然だ、まさかキム・コーツをわざわざ連れてきて、いきなり殺すなんて!普通の西部劇ならキム・コーツは最後のあたりにチャーリーと早撃ち勝負するだろう。唖然としてるうちに、キム・コーツが倒れる前に、チャーリーはバクスターにも銃撃を浴びせる、2発目は方に命中だ。ロバート・デュバルも水平二連散弾銃で撃ち殺す。やっとバクスター一味は、銃を抜き、逃げながらあさっての方向に、弾をまき散らす。
 たった一つのセリフと、五秒にも満たないシーンで、この銃撃戦を最もリアルな銃撃戦に押し上げた。Wow!!
 その後は良い意味でグダグダの銃撃戦になる、もちろん緊張感はあるのだが、腕の立つ本当のガンマンは死んでいるので、主人公のプロのガンマン対素人のゴロツキの銃撃戦だ。
 そして町の住人も主人公たちに協力するのだが、その流れも我慢してきた住人がついに正義の為に対上がるというより、暴力が伝播していくと言うような形で描かれている。
 最後、には逃げ出した無抵抗な手下たちも、住民に駆り立てられ、野良犬のように殺される。
 ココらへんの暴力的なところは、非常にリアルだ。ヒロインも主人公の暴力性を目の当たりに、茫然自失となるあたりもリアルだった。なので、不幸に別れて終わるかとも思ったが、最後はベタベタのメロメロの展開で終わる。ココらへんのバランスの悪さが絶妙に座りが悪い。
 だがこの銃撃戦だけでもこの映画は見る価値は十分にある。