2016/01/16

キングスマン / Kingsman: The Secret Service



【物語】※ネタバレあり

 エグジーはイギリスの低所得者層が暮らす団地でクソみたいな生活を送っている青年だ。母子家庭で、母親の男は近所のゴロツキの親玉で、もちろん気に入らないことがあればこの親子をぶちのめす。昔は違った、父親が生きていた時は。父親は立派な高潔な男だったし、母親もそれに相応しい妻だった。だがある日、イギリスの紳士を絵に描いたようなガラハットと名乗る男が訪ねてきて、父親が死んだと言った。父親はキングスマンという情報機関に所属し任務中に死んだという。ガラハットは困ったことがあれば何でも援助するので連絡先を残し去っていった。
 エグジーは馬鹿をやって警察に捕まった時に、電話をした。釈放されたエグジーの前にガラハットが現れた。
 彼はエグジーをキングスマンのエージェントに誘った。欠員が一名でて候補を探しているそうだ。
 エグジーはエージェントの選別及び訓練キャンプに放り込まれた。そして最後の試験に落ちた。非情になりきれなかったのだ。
 諦めて家に帰ろうと思ったが、そうもならなかった。ガラハットが殺されたのだ。しかもキングスマンの中にも裏切り者がいる。訓練教官のマーリンと正式にキングスマンに選ばれたランスロットの三人で犯人のリッチモンドを追うことになった。
 リッチモンドは世界中の貧乏人に無料のSIMカードを配布して話題になった大金持ちだ。理由は簡単だ。実はSIMカードからは特殊な電波を発信することができそれを人が聞くと理性を失い殺しあうのだ! これで人類の殆どを抹殺して人口問題を解決するつもりなのだ。
 三人はこの計画を突き止め、敵のアジトに乗り込み、計画を阻止した。
【点数】90点(100点満点)
【感想】※ネタバレあり
 面白い。007もミッション・インポッシブルのリアル路線(もちろん本当にリアル、じゃない)じゃなくて、初期の007や電撃フリントGO!GO作戦のような荒唐無稽なスパイ映画だ。
 だがその世界できっちりとリアリティをもたせているので、地に足の着いた感じがある。
 一番いいのが途中までほぼ主役のガラハットが、あっさりとサミュエル・L・ジャクソンに頭を吹き飛ばされるところだ。そのシーンは本当にあっさりと一瞬で終わり、本当に良い。
 続編作る時に実は生きていたとかはやめてくれよ。台無しだ。
 唯一気に喰わないのが、最後の試験内容だ。育てていた犬を銃で撃つように言われて撃てば合格なのだが、これがいかにも取ってつけたような内容だ。
 教官は訓練中に散々、チームプレーを教えようとし、自分の命を捨てても仲間を売らないかどうかの試験もある。仲間が第一なのだ。だが最終試験では命令されたら理由も聞かずに、大事な仲間を殺せという。実は空砲で犬は死なないのだが、それは本質からズレているどうでもいい事だ。引き金を引く本人は殺すつもりなのだから。一体全体キングスマンはどういうエージェントを欲しているのか。仲間を大事にするが命令さえあれば理由も聞かずに殺すような非情なエージェントか。そいう非情さを演出するなら空砲なんて、なまっちょろいものはいらない。